kakujiroのblog

日々のアウトプットとしての雑記帳。カテゴリが貯まればそのうちHPに移行するかも。

TOEFL受けました

もう何年振りのブログ更新だろうか。もはや誰もこれを読む人なんていないだろうから、自分の備忘録用につらつら記録を残しておく。

 

話の発端

 

2022年5月あたりに上司から「英会話の福利厚生あるよ」という情報を入手。なんでそんな話になったのかは全く覚えてない。

最初のレッスンはいい意味で忘れもしない。超緊張してたが、相手のフィリピン人の先生も割と中級者ぽくて、意外とコミュニケーション取れるじゃんやったという嬉しみと、全然適切な英単語出てこないやばいという危機感を同時に覚える。

それから各日でレッスン取ってたが、やはり単語力やべえという結論に至り、10年前の大学受験で使った「英単語熟語鉄壁」を本棚から引っ張り出して勉強開始。上京の際にこれ持ってきた過去の自分グッジョブである。

それから単語を覚えるたびに英会話での表現幅がみるみる広がっていくのを実感。そして何より「人と喋るの楽しいやん」という感情も膨らんでいった。数年前の自分からしてみれば絶対に信じられない大進歩である。

合わせてTEDのディクテーションもレッスン無い日に1時間くらいちまちまやり始めたが、これも自分の表現幅がかなり広がるのをレッスン毎に感じて非常に面白い。レッスン中にTEDでやった表現が口から無意識に出てくるのが、多重人格の人の気分みたいで不思議な感覚になる。

年を跨いで2023年。だいぶレッスンでの意思疎通が抵抗無くなってきたこともあり、折角なのでふと思い立って新年の抱負にTOEFLiBT受験を心に決めた。TOEICや英検じゃないのは海外知名度が低いことと、学部の英語クラスでアメリカ人講師がTOEICを超絶ディスってたから。ということでTOEFLかIELTSの2択になるのだが、やはりこの学部時代のアメリカ人講師がTOEFL激推ししてたのでTOEFLに決めた。6月末受験でスコア100点越えを目標に設定。

それから6ヶ月間、毎日仕事終わりに2〜3時間会社に居残って勉強を続けた結果:

Reading: 30/30

Listening: 27/30

Speaking: 22/30

Writing: 25/30

を達成しました。合計104点で目標は超えた!が、もうちょい行って欲しかったなあ。

 

TOEFL勉強期間何したか

 

0. TOEFL宣言以前からの毎日ルーティン

 

TEDのシャドイングは4月くらいまではTOEFL勉強と並行しつつずっとやってました。最初は「TED シャドイング 時間 短い」とかで検索して出てきた5分くらいのやつをやってましたが、それ以降はLinkedInでTEDをフォローすると定期的にlegendaryなTEDTalkがポストされるので、それをピックアップしてました。(このテクニックはフィリピン人の先生から習いました。感謝)

あとは毎朝ELSAという発音矯正アプリを15分やって、朝ごはん食べながらBritishCouncilが出してるLearnEnglishというポッドキャストのアプリを聞いてました。1枠5、6分だし内容理解テストもついてるのでおすすめ。

 

1. 単語

 

鉄壁を覚えて大成功した経験則を踏まえて単語が最優先なのは自明だったため、「TOEFLテスト英単語3800」をメルカリで購入。巷では大絶賛されてて確かにここに出てくる単語は本番でも頻出な印象なので、これやっとけば間違いない。

ただしこの本の弱点として、名詞には例文がついてない、単語のニュアンス的な深いところは全然触れてない、という問題点がある。鉄壁はこの辺しっかり抑えてて、こういうところ意識しておくとスピーキングで使えるようになることを学んでいたので、最初の一週目はとにかく例文をほぼ全ての単語に追記してニュアンスも付記しておいた。この作業は単語をググってそこに書いてあった例文を書き写した。めちゃ時間かかるので時間に余裕のある人にしかこの方法はお勧めできない。もっとコスパいい方法ありそうだが、単に自分はこの方法が一番マッチしましたというだけの話である。

ただし二週目以降はグッと楽になる。覚える時間も指数関数的に減少するので、最初だけじっくり味わいつくすのが味噌。

本番直前までずっとやってました。結局3周してフィニッシュ。

 

2. 公式問題集

 

やはりテスト形式抑えとくのは重要でしょうということで公式問題集を購入。色々他に教材調べたけども結局これが問題の質的に一番いいらしい。

受験者にはよく知られた話だが、TOEFLはReading/Listening/Speaking/Writingの4技能全部問われるが実際のところ独立ではなく、Speaking/Writingでは一部講義や会話の音声が流れてそれをそれを要約しなさいという問題が出るため、リスニングできないは即ち死を意味する。

ということで仕事終わりに毎日リーディングとリスニングメインで1日それぞれ1題ずつ解いて感覚を身につけた。スピーキングは元気のある日や休日にはちょびっとやってみたが、この時期(1〜2月くらいだった?)は全く歯が立たず。あわあわのあわで絶望感しか産まなかったため一旦放置。ライティング?そんなんやってる暇はない(ほんとにやる余裕なかった、リスニングの方が絶対やばい)。

 

3. TOEFL Practice Online

 

TOEFL主催してる団体であるETSが公式に出してる過去問キット。過去に本番で出た問題をまとめて1セット5000円くらいで販売してる。本番と受験の流れがまんま同じ&採点もしてくれて結構信憑性高いとのことなので、3セットまとめて購入して2、4、5月にやることにした。

2月末になったので早速やってみたが、この時のスコアが

Reading: 30/30

Listening: 21/30

Speaking: 23/30

Writing: 25/30

でトータル99点。あれ、これ行けるんとちゃうか?想像以上に点が取れてびっくり。

Readingは大学受験で相当鍛えられてたおかげか全く問題なさそう。

Listeningは死。これはやばい。

Speakingはもう論理破綻してるんじゃないかというレベルにも関わらずひたすら喋り続けたのが功を奏したらしい。この模試は機械採点なので内容まで把握してない可能性が高いが、沈黙しないのはかなり高ポイントのようである。

Writingはこの時点で全く対策してなかったが、これは期待が持てる。確かにネットでググっても文法や論理が壊滅してなければ25は取れるという話を見かけたので確かにほんまやと納得。

 

4. 中国TPO

 

公式問題集を一応終わらせたので追加の勉強法を色々探してたら、中国のサイトでTOEFLの問題を無限に練習できるという情報を発見。これ:

https://toefl.kmf.com/n/home

なんか日本からのアクセス制限かからないようにgoogle addon入れないといけなかった気がする。

Readingは十分大丈夫だということが模試で判明したので、3月4月はひたすらリスニング問題を解きまくる。

問題傾向としては細かい日付や人名は一切聞かれることがなく、むしろ要旨や話の流れ分かってますか的な問題しか出ないので、ひたすらエスパー力を鍛えたと言っても過言ではないかもしれない。

最初はほんまにこれでいいんかという気持ちになっていたが、不思議なことに段々話についていけるようになってきたため、4月からは講義形式の問題はすべて1.2倍速で解いた。会話形式の問題は講義形式よりもスピードが速い?ため、これだけは等倍速で練習。

解いた後はシャドイングしてたので、自分の場合1日1時間で2〜3問解くのが限界だった。

 

5. TOEFL Practice Online 2回目

 

4月になったので再挑戦。結果は以下の通り:

Reading: 29/30

Listening: 30/30

Speaking: 23/30

Writing: 25/30

 

かなりいいスコア出てるが実は結構嬉しくない。というのも、なんとリスニングの問題はすでに以前中国TPOで見かけたものだったのである。そりゃ満点出て当たり前だ、まさかこんなことになろうとは思いもせず。3回分も練習キット買ったの無駄だった。。。そしてSpeakingとWritingが全く伸びてない。初回テストの結果がまぐれでないのが確認できたのは良かったが、Writingは結構よく書けてる気がしただけに残念。しかしこの時点ではまだWritingに型があって、ちゃんとそれに従わないといけないという事実を知らなかったのである。これに気がつくのは本番2週間前になる。

 

6. Speaking

 

5月から本格的に対策開始。ここからは1日あたりListening2問とSpeaking2問を毎日やってた。

最初の解答は確実に爆死するのだが、なんとかメンタル崩壊する前に即座にテイク2、テイク3と撮り直す。テイク5あたりで言いたいことを時間内に全て言い切れる、それなりに満足いく解答が完成するので、そしたら次の問題に進む形で対策してた。

なお全く解答完成する気配がないこともあり、その場合は試しに日本語で解答してみるのだが、大抵日本語でも爆死する。解答ネタを仕入れとくこともそれなりに重要そうである。

1ヶ月くらいやってると似た問題がたまーに出てくることがあり、この辺りで練習どれだけしたかが大事なことを確信。最近YouTubeで話題の一ノ瀬先生も「とにかく練習しろ」「私でも1日10題は練習する」と話されていたので、やはり王道なしのようである。しかし1日10題は凄すぎる。どうやっても1日2題が限界でした。

なお本試1週間前とかに色々調べ直してて気をつけるように直したこととして、必要事項は時間内に必ず言及し切るようにしました。よく言い回しで悩んで最後まで言い切れなかったーというケースが頻発してましたが、冷静に考えてみればそれってかなり得点源を落としてるなと思い直すなど。

 

7. TOEFL Practice Online 3回目

 

5月末はちょっと予定が入ったため6月頭にずらして最後の模試。結果は以下の通り:

Reading: 28/30

Listening: 30/30

Speaking: 26/30

Writing: 25/30

 

お察しの通り、再び中国TPOでみた問題が登場。そして今回はリスニングとスピーキングの両方である。もう全くスコアが信用できない。しかし普段のSpeaking練習で自己満した解答が大体26点というのを知れたのはでかい。これが現状出せる最大の実力みたい。やはり日本人にとってスピーキングが鬼門なのは間違いない。

 

8. Writing対策

 

いよいよWriting対策に乗り出した。とはいえこれは本当に時間と労力を食うので、土日に2題ずつ解くのが限界だった。そしてここに来てWritingが何であるかを全く分かってないことに気付かされる。

 

今までの模試でスコアが25点から全く変動しないことからして、何か致命的に足りてないのは明らかだった。基本的にはネットで情報調べつつChatGPTに解答あげてどこがダメなのか聞く形で対策を進めたのだが、以下の発見があった:

 

  • エッセイはintroduction, body1, body2, body3, conclusionの4段構成が基本(これは知ってた)。
  • イントロはただ”I agree with ~”で始めるのはだめ。最初に”controversial”とか”Some people will argue that”とかで一般論のクッションを述べるのが吉。
  • 各bodyの最初には「トピックセンテンス」と呼ばれる、その段落の要約を読み手の興味を惹く形で簡潔に述べる必要あり。
  • Body内部には意見をサポートする具体的事実だったり個人的な体験を入れるのが必須。ただし客観的事実を具体的数字込みで書き上げると丸暗記と思われるのでそれだけは避ける。
  • 各bodyの終わりには「それゆえ私はこう思います」的なfall backがあるのが望ましい。
  • 各bodyは独立してるよりも、話の展開がスムーズにつながっているのが望ましく、それゆえ適切な接続詞を入れてやるのが大事。
  • Conclusionには今まで述べてきたことを各段落1行でまとめる気持ちで要約すれば良い、つまり新しいことをここに書く必要なし。
  • 文法ミスはちゃっかり減点対象。ちょびっとならセーフだが、毎度特定箇所でやらかしてるのはアウトで、まず間違いなく単数複数および時制はやらかすので、見直し必須。

 

この形式にちゃんと従うこと、特にトピックセンテンスをバシッと決めることは超重要らしい。確かに抽象から具体への流れに沿ってるし、これ直してChatGPTに食わせたら評価上がるので間違いないと思われる。

ただしそこそこの頻度でChatGPTは頓珍漢なこと言ってくるので、意外とまだ頼れないなという印象。

上記ルールに気を付けて解答作成→Grammaryで大量に出てくる文法エラーを修正→ChatGPTに食わせてみる→信用できそうな指摘は修正に取り込んでみる

という形で練習してました。

ちなみに他の英作文本では「とにかく主語を私あなたでなく動詞を名詞化して文頭に持ってきて無生物主語構文使え」という指摘してるものを見かけて、確かにそっちの方がプロフェッショナルな印象あって取り込みたかったけれども、トピックセンテンス錬成するのが苦手すぎて、無生物主語構文練習する余裕はありませんでした。アーメン。

しかしやはり最終的には人間に添削してもらうしかないように思われる。これ一人でやってくのは辛いなというのが最終的な結論です。

 

前日

 

まず前日以前の話ですが、ホワイトボードとマーカー必須です。クリアファイルに白い紙挟武野もOKとなってますが、自分の場合クリアファイルが浮いて文字が影と相まって二重になってかなり使いにくかった。ホワイトボードはダイソーのA4サイズのを使いました。マーカーは「バタフライボードマーカー」という激細ペンを絶対に買いましょう。900円くらいして高いですが、ケチって100均のマーカー使うと文字は太くて潰れるしA4サイズには収まらなくなるのでいいこと何もないです。

買ったらちゃんとこれ使ってリスニング、スピーキング、ライティングの練習しましょうね。

というわけで前日の話。他の受験ブログ等を見ると「本番1週間前は7時間勉強してました!」とかいう記述見てヒエえになっていたんですが、結局私はいつも通りの勉強ルーティンをして本番に臨みました。直前ブーストかけれる人ほんますごいと思うねん。

前日注意事項としては公式の手引きをとにかく参照すればいいのですが、とりわけGurdian Browserとかいう専用ブラウザをインストールしてシステムチェックしないといけないこと?自分のケースだとRAM容量足りませんというのが頻繁に出て困ってましたが、Chrome以外全てのアプリケーションを落としたらなんとか大丈夫でした。あとこのチェックは前日にやった方がいいです。私の場合本番1ヶ月前に一度やったので安心してたら、当日やり直すとブラウザのバージョンアップデートが始まってちょっと焦った。

 

本番

 

いよいよ。ETSから受験用メールが前日に飛んでくるので、そこにあるリンクをクリック。10分前には入っておきましょう。

試験官とのやり取り用チャットアプリをダウンロードさせられて、あと画面録画用にシステム設定いじる必要もあります。この辺はしっかり公式の手引きを読んでおきましょう、というかそれ読みながら作業しないと無理ではというくらい若干手間がかかります。

そしたら試験官と音声でやり取り開始。おそらくこの試験官フィリピン人な気がする、アクセントが英会話レッスンのとある先生とほぼ同じだった。人によってはインド人ぽかったという話もあるので、人だったり時間帯だったりに依るのかもしれません。

なおここでコンタクトを取っておくのがおすすめ。「部屋散らかっててごめん〜」とか「ホワイトボード消すのティッシュでもいい?」とか「目が悪くて画面に顔近づけないと見えないんだけど許してくれる?」等、不安要素および試験中に下手に指摘が入らないように釘を打っておきましょう。あとこれがスピーキングの最後の練習にできるというおまけもある。(自分はこれが一番大きかった、むしろこれ狙ってたまである)

録画に同意しますの宣誓を録音させられたら、いよいよスタート。なお問題文を読み上げるのは禁止らしいです。問題入る前の注意事項読み上げてたら喋っちゃダメですって直接音声で注意されましたw

試験詳細を話すのは禁止なのですが、割と運よくキッツイ問題は出ませんでした。speakingやwritingのindependent taskで馴染みのないこと聞かれるのを恐れてましたが、かなり経験あることについてついて解答すればよかったのでラッキー。

ただしリスニングが1個かなりきつかった。知らない単語について延々と追加説明がされるので、説明内容からなんの話してるか逆算しないといけない、かなり危険な戦いを強いられました。多分落とした3点のうち2点くらいここなんじゃないかという気がする。まあしゃあない。

あと最後に当日知って危なかったこととして、リスニング終わった後の10分間休憩はテキスト見るの禁止なんですね。休憩時間は公式問題集見てスピーキングのindependentの練習しようかなと思ってたので、試験前の注意事項ちゃんと音読しといてよかった(?)

結果ちゃんとリスニングのスコア上がってて感激でした。練習ほぼ1.2倍速でやってたおかげで、本番の音声が遅い、遅すぎる!になってました。物語後半で主人公がハンデを解放するやつみたい。

 

反省

 

6ヶ月の準備期間とったのは大正解だったかも知れない。後々調べてて記事を見つけたが、一般に100点から5点上げるのに半年かかるらしく、皮肉にも初回の模試で99点取ったのとピッタリ整合する。しかしキリが悪い!スピーキングなんで23点じゃないんや。。。

 

そしてこれも点数開示後に知ったが、

  • スピーキングはベラベラと話し続けるよりは、短文で切って文脈を追いやすくする方が点が出やすいらしい。
  • ライティングは25点取れてる時点で構成は十分らしい。そこからの伸び代は如何にこなれた表現を使いこなしていくかが勝負らしく、最後まで構成にこだわった自分の作戦は間違いなのであった。悲しい。。。

とりあえず目標は達成したんで良しとします。TOEFL形式来月から変わるらしいし、結構精神的負担もでかい、あと英語はあくまで手段ということで、これにてTOEFLは卒業です!スコア有効期限2年間らしいからな、それまでに次のアクションを取らねば。

 

おまけ

 

勉強してて一番伸びを感じたのが、5月あたりから急に言葉に詰まる現象が激減したこと。こういう会話で詰まる系の解消はもっと徐々にゆっくり無くなるものと思っていたので、急に改善した自分に今もびっくりしてる。これだから奥が深いですわ、英語学習は。